2018.06.14市民記者ブログ
岩波文庫から出ている「与話情浮名の横櫛」は実はすご~く分厚い本で、
全部読むのは大変です。
もともと落語で2日かけてやっていたものを歌舞伎の舞台に書き下ろしたので
嘉永六年(1853年)初演。作者は三世瀬川如皐。
すべて演じるのは長すぎでした。
でも実際にあった話みたいですよ。
当時の人気役者八代目市川團十郎のために書き下ろしたものだそうです。
全編だと九幕の長編ですが、玄冶店(げんやだな)の場だけの上演も多いみたいです。
与三郎がお富と出会う「見染の場」もたまに上演されることがあります。
この分厚い本全部を今回の「切られの与三」の3時間に収めるなんて・・ねぇ!
古典ではここまでやる舞台は、今までありませんでした。
これはもうすごい作品になっています。だから見ないとね!!
「江戸演劇史」に
「切られの与三」初演の記述があるんですが、役者たちがみんなで台本を直してしまったとあります。
でもロングランの大当たりだったとか!
八代目團十郎は、幕末の名優で切腹自殺ことで歴史に名を残しました。
【市民記者 西森】